リストラされた細胞たちによって、今のあなたがあることをご存知か?
普通、わたしたち人間は、手足に5本づつの指を持って生まれてきます。しかし、これは受精卵からにょきにょき伸び出てきたものではありません。大まかな形の手や足のもとである肢芽の先にふくらみである手板・足板ができて、その中で必要な組織が残ったのが指だったのです。では、消え去った組織の細胞はどこへ行ってしまったのか? 一見不要に思われる組織やその細胞も、成長や発達には欠かせないあなたの一部。残るべくして残ったあなたのからだを、どのような生き方で生かすか? 消え去ったかつての"あなたの分身"が見守っています。……