手塚治虫の「最高傑作」は何か…多くの人が『ブラックジャック』をあげることへの「強烈な違和感」
手塚治虫が亡くなったのは、昭和が終わって一か月と二日後、平成元年の2月9日だった。生きているあいだは生年を2歳上に言っており(本来は昭和3年生まれだが大正15年生まれだと自称していた)、62歳で亡くなったとおもわれていたが、実は60歳での逝去であった。いま聞くと、60というのはすごく若い。60代に入って三か月と少ししか経っていなかった。先だって亡くなった鳥山明は、享年68。68とは若い、とおもったのは、ここ35年の世相の動きによるものだろうか。